2021年度のプロ野球が半分終わりましたね。今回は人工知能を用いて各球団の戦力を分析し、チーム傾向をグラフ表示してみます。
皆さんなりに各球団のイメージを想像してから分析結果を見るとより楽しめるかと思います。
プロ野球2021年度前半シーズン終了時点の順位表
セリーグは阪神タイガース、パリーグはオリックスバファローズが首位です。関西球団が順調ですね。
セ・リーグの特徴としては、上位3球団と下位3球団がはっきり分かれている点ですね。
3位スワローズと4位ドラゴンズの差が10ゲームもあります。後半戦で3位争いが発生すればより楽しいのですが、少し。
パ・リーグは上位5球団が6.5ゲーム差と大混戦ですね。多くの球団が首位になれる可能性があって後半戦も盛り上がることでしょう。
戦力分析方法:主成分分析(PCA)
各球団のチーム成績をを入力として、主成分分析(PCA)という分析を行います。
主成分分析は入力された情報から、うまく特徴を表現できるパラメータを新たに合成してその値で結果を示す手法になります。
主成分分析の詳細と、ソースコード(Python)を知りたい方は以下記事をご覧ください。
入力するチーム成績
分析において入力情報は結果を大きく左右するのでパラメータ選びが重要です。
今回は以下のチーム成績を情報を入力します。
前回(上記事)では失点、防御率など似た(=相関の強すぎる)パラメータを重複して採用してしまったので今回は、その点を気を付けてパラメータ選びをしてみました。
分析結果
PCAの結果の二次元マップを掲載します。
画像下部の黒い部分は寄与率と各軸がどの要素を重視しているかを示しています。見方の詳細を知りたい場合は上の記事をご覧ください。
セ・リーグ
寄与率の合計は73.9%(=45.8+28.1)なので各球団と特色の7割をこのグラフ上で表現できていることになります。
「各主成分の構成」から以下のことが言えます。
- 横軸:盗塁が多いとマイナス方向へ、打率・防御率が大きいとプラス方向へ
- 縦軸:失策・盗塁・本塁打が多いとマイナス方向へ
横方向の並びからから分かることとしては、打つし打たれるベイスターズ。
縦方向の並びから分かることは、失策・本塁打・盗塁の多いタイガース。そしてどちらも少ないドラゴンズ。
グラフのプロットの散り具合から、個性が強いのはタイガース、ドラゴンズ、ベイスターズで、他3球団は似た特色を持つと言えます。
パ・リーグ
寄与率の合計は79.3%(=45.6+33.7)なので各球団と特色の7割をこのグラフ上で表現できていることになります。
「各主成分の構成」から以下のことが言えます。
- 横軸:打率・本塁打が大きいとマイナス方向へ、失策が多いとプラス方向へ
- 縦軸:防御率・盗塁が大きいとマイナス方向へ、打率・本塁打が大きいとプラス方向へ
横方向の並びから分かることとして、打てないし失策の多いファイターズ。打つし失策の少ないマリーンズ。
縦方向の並びからから分かることとしては、(打つし)防御率の良いバッファローズ、盗塁が多いが防御率の悪いマリーンズとライオンズ。
最も個性が強い球団はファイターズで、ライオンズとマリーンズは似た特色を持っていると言えるでしょう。
最後に
いかがでしたか?予想通りの分布になっていましたか?
野球は純粋に感染も楽しいですが、記録や成績の数値の種類が多いので、分析する対象としても魅力的ですね。
今シーズンが終わったらまたやろうと思います(どこが優勝するか楽しみだなぁ)。
コメント